アオ×ソラ ~We love 軽音部っ!~
2人
「結局、瀬名…。
来なかったな。」
片づけをしながら郁月君がそう呟いたのが聞こえた。
「連絡もなかったしね。」
サボり?
まさか。
瀬名はそんなことしない。
「あとで俺から連絡してみる。」
枯れ気味の声で翡波がそう言いながらコードをまとめた。
「頼むわー。」
翡波は想像通り歌が上手だった。
まだ、あたしにしか聴かせてくれてないけど…。
本番は完璧な仕上がりになっていると思う。
「亜緒、ちょっといい?」
「え?」
ソラ君から呼び出しがかかった。
あたしはソラ君に続いて外に出る。
「翡波の歌、どうだった?」
…ソラ君、気づいてたんだ。
「ん…。すごくよかったよ。」