アオ×ソラ ~We love 軽音部っ!~
煌空
絆
…瀬名が泣いた。
はじめて泣いていた。
理由を聞いてもなんでもないって辛そうに笑う。
「どうしたんだよ?」
「なんでもないよ、マジ。」
瀬名は汗だくだった。
あたしは瀬名にタオルを差し出すくらいしか出来なくて…。
「…ゴメン。」
…ゴメンって何?
そんなのよりも…あたしは理由が知りたいよ。
ちゃんと話してよ。
「亜緒。」
…声に出ていた。
そんなあたしの横を通り過ぎて、翡波が瀬名に歩み寄る。
「そうだよ。
話してよ。
てか…話せよ。」
翡波が瀬名の肩を抱いた。