アオ×ソラ ~We love 軽音部っ!~
エピローグ

樹乃side


ライブ中の亜緒…すっごい輝いてた。

前々から歌は上手いと思ってたけど…北海道に行ってからもっと上達した気もするし…。

…北海道は亜緒を変えた。

あの軽音部のメンバー達がいたから、今の亜緒があるんだ。

そう思うと、なんか悔しい。

私に出来ないことがあの人たちに出来ちゃうって…どうなのかなぁ。

 「亜緒は当分、帰ってこないだろ
  うなー。」

帰りの飛行機の中で辻本がそんなことを言った。

私もそうだと思った。

 「…ま、いいじゃん。
  亜緒の進む道なんだし。」

亜緒がそれでいいんならいいんじゃない?

あたしはいつも亜緒にそう言ってきた。

 「それでいいならいいんじゃない?
  …か。」

私って結構口下手だったりするんだよね。

本当に伝えたいことが言えない。
< 296 / 303 >

この作品をシェア

pagetop