アオ×ソラ ~We love 軽音部っ!~

 「うん。」

明はすこし不思議そうな顔をしている。

 「その男ってね、あたしの元彼なんだ
  。
  怪我させられたのはあたしの幼なじ
  みの男子で…。」

明は何も言わなかった。

あたしを軽蔑してるんだろうか?

それとも…ただ驚いてるだけ?
  
 「あたし…おかしくなっちゃって。
  東京にいる分だけ辛くて…。
  なんとなくかもしれないんだけど…
  東京から離れれば楽になれるかなな
  んて。
  あたし…犯罪者なんだって。
  正直、そんなこと今でも思ってる。」

 「…バカ。
  何言ってんの。」

…なんで明が泣いてるの?

 「そんなの…。
  言ってくれなきゃわかんなかったよ。
  たまに辛そうな顔してても、なんも聞
  けなくて…。
  あたし…。」

 「明…。」

明はあたしを軽蔑していない?

まさか…。

 「あたし…亜緒の一番でいたいの。
  だから…。」
< 90 / 303 >

この作品をシェア

pagetop