彼女はきっと振り向かない
「じゃあなんで名前くらいで動揺すんの?」
スイッチが入ると、やたら意地悪したくなるんだよね。
それに委員長って学年でも美人て評判なのに、一切そういう噂聞かないしね。
「…わからない」
震える声でそう答えた。
俺はとりあえずノートを提出しに数学準備室に入った。
その間、委員長は力なく廊下に佇んだいた。
「俺でよければ、話聞くけど」
こういうの正直柄じゃないけど、廉のためにも動きたいしね。