彼女はきっと振り向かない
あの日から廉は変わった、と思う。
いつも教室では女子囲まれているか、俺とかクラスの男子と話しているのに、ここ3日間のうちに委員長と接触する回数を確実に増やしていた。
そして、今日の席替えで偶然かはたまた必然か、二人は隣同士になった。
「お前、何か仕組んだんじゃないよな」
昼休みの屋上。
いつものように廉と過ごす。
「まさか。ほんとにたまたま」
「俺はミキの隣で最悪」
「お前ら付き合えばいいのに」
ミキとはあのとき以来あんまり関わっていなかったから、なんていうか気まずい。
しかも、今日誘われたけど丁重にお断りした。
「俺のことはいいんだよ。それよりお前だよ、お前」