彼女はきっと振り向かない
「ひび・・・きっ」
身体だけの関係は、虚しい。
後腐れない分、残るものは何もない。
ここに気持ちがあったら変わるのだろうか?
「ミキ、俺帰るわ」
「は、はあ?まだ途中・・・じゃん」
息遣いの荒い彼女をよそに俺は萎えきっていた。
「最近、響ヘンだよ?なんかあった?」
虚しい、なんて今まで思ったことあったっけ?
ほんと俺ヘンだ。どうかしてる。
「ヘンだよなー。自分でもそう思う」
後ろから甘いにおいに包まれる。
「ミキじゃ・・・ダメ?」