彼女はきっと振り向かない


ほんとは全然よくない。



だってだって、あたしは中学からずっと好きなのに・・・

一途にあなたを想い続けてきたのに・・・



黒い感情が蠢く。

隣にいるアイツが憎くてしかたない。


だって、杉野みちるってただの地味女じゃん。

あたしはずっと廉くんに振り向いてもらうために、メイクだってダイエットだって頑張ってきたのに・・・


なんで、何も努力してないような女に負けなきゃいけないのよ・・・!






ふと顔を上げれば、ノートを見せあいっこする二人が見えた。

人の気も知らないで、頬を赤く染める彼女。

許せない。


このとき、あたしは決意した。


やるしかない、って。





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