彼女はきっと振り向かない
「杉野さんの言うとおりだよ、響」
廉くん、ちゃんと王子スイッチオンだったのね。
あーいっそのこと、俺がバラしちゃおーか?
「ヤバイ教科ありすぎて、持ってくんのダルくなった」
「な、なにそれ!」
また、委員長が睨んでくる。
ほんと俺に突っかかりすぎ。
ほーら、廉からの視線が痛すぎるんだけど。
「飲み物持って来たよ!」
そこへやってきた、七尾。
ナイスタイミング!
「三人とも何突っ立ってんの?座んなよ」
そう言われて、そそくさと俺たちは白いテーブルを囲むように腰を下ろした。