彼女はきっと振り向かない
「ちょっと、くるみ!相良くんとも仲良くなったの?」
「仲良くっていうか・・・まあ、廉くん経由で」
「へえ、いいなあ。私、どっちかっていうと王子より相良派」
「やめときなよ。あいつ、チャラいし」
相良響には私の気持ちバレてるし、あまり関わりたくない。
でも、廉くんに近づこうとすれば、必然的に彼にも関わらなきゃいけない・・・。
「でも、いいじゃん。王子と違って、ちゃんと恋愛対象に入れてくれるし」
たしかに・・・廉くんは理由はわからないけど、女子に優しくてもある程度の一線を引いているとこあるんだよね・・・。
その線を越えさせた、杉野みちるのことを思うと胸が焼けるように痛い。
絶対に、廉くんは渡さないから。
「一度きりの関係でいいから、相良くんと遊ぼうかなー」
「レナなら相手してもらえるよ」
「そんな勇気ないよ!くるみほど行動力ないもん」
私だって・・・簡単に行動できているわけじゃいよ・・・。
今だって、苦しい。苦しいよ・・・。
_______________sideくるみ.end