彼女はきっと振り向かない
七尾は、委員長のこと心から憎めないでいるんだな・・・
「ズタズタにっ傷つける、はず・・・だったのっに・・・」
「わかったから」
この真っ直ぐな想いの先にいるのが、俺ならよかったのに。
泣きじゃくる彼女を抱きしめながら、俺は一つの結論を出していた。
俺は、この子が好きなんだ、と。
認めたら、余計に胸の痛みは増したけど、どこか楽になった気がした。
俺の制服にしがみく彼女に抱いてしまった想い。
それは、辛い恋のはじまり。