恋模様2
「お前はこれに参加しろ」
「で、でも俺は…」
「このコンクールは来年の春、今は1月だから約3ヶ月後…。それまでここに顔を出さなくてもいい」
タバコを取り出し、火を付ける
「社長…」
「お前には時間も休養も必要だと思うしな…」
「ありがとうございます」
堂々が頭を下げる。さっきまでの顔はない
「でも、俺は…」
「なぁに…、写真が撮れなかったらそれまで。お前がここを辞める必要はない」
写真で賞を取れなかったよりも、若い芽を摘んでしまうことのほうがダメな気がした
「社長…」
「ほら、行った行った。…どうしてもって時は、コンクールが終わった後にでも聞くこととする」
「はい、失礼します…」