恋模様2



「ありがとうございます、秀さん」




「んっ?何、気にすることはないさ。兄としてのせめてものお礼さ…。爽はいい友達を持った」




そう言った、秀さんの横顔は少し哀しそうだった




「あっ、綺麗な花ですね」




俺はあえて花へ話をふった




だってそうしなければ、秀さんが泣きそうだったから




「あぁ、俺もそう思う」




「秀さんが買ってきたんですよね?」




「いや、俺じゃないよ…」




へっ!?




「俺がこんな可愛い花を買う訳がないだろ!!これは貰ったんだ」




「えっ、貰ったんですか?誰に?」




てっきり秀さんが買ってきたと思っていた俺は、口を開けたままポカンとしていた







< 25 / 88 >

この作品をシェア

pagetop