恋模様2
「もしかして…彼女さん?」
「違う!残念ながら俺に彼女はいない」
堂々と胸を張っていうもんだから、嘘ではないことは間違いない
「それじゃあ、誰から…」
秀さんが俺たちを真面目な顔で見つめていた
「この花をくれた人もキミたちと同じ哀しみを抱いている」
俺たちと同じ哀しみを持っている人がもう1人?
「はぁ〜。いつか話そうと思っていたんだ。爽の事故のこと…」
「えっ、爽の事故のことって…?あたしのマフラーを追い掛けて…車に…」
「それは円香ちゃんの視点からのこと。本当は違うんだ」
誰もが息を飲んだ
「爽は人を助けようとしたんだ…」
俺たちは秀さんの言葉に声を失った