恋模様2
−はぁ、はぁ−
どこまで走っただろうか…
息が苦しくなって、立ち止まる
「ごほっ、っあっ…はぁはぁ…」
何も考えたくはなかった
写真のことも
コンテストのことも
爽のことも
もう、何も考えたくはなかった
目をつぶり、息を整える
目をつぶるとそこにあるのは、どこまでも続く闇だけ
だけど、その闇が怖くなる
この世界に誰もいない、一人ぼっちの悲しい「セカイ」
爽、お前もこのセカイに…
−ドォンッ−
「わっ!?」
背中に衝撃が走る