恋模様2



−はぁ、はぁ−




どこまで走っただろうか…




息が苦しくなって、立ち止まる



「ごほっ、っあっ…はぁはぁ…」




何も考えたくはなかった




写真のことも




コンテストのことも




爽のことも




もう、何も考えたくはなかった



目をつぶり、息を整える




目をつぶるとそこにあるのは、どこまでも続く闇だけ




だけど、その闇が怖くなる




この世界に誰もいない、一人ぼっちの悲しい「セカイ」




爽、お前もこのセカイに…




−ドォンッ−
「わっ!?」




背中に衝撃が走る







< 48 / 88 >

この作品をシェア

pagetop