恋模様2
−ありがとう−
俺はお礼を言われるほど、善者じゃないんだ
俺が健太君に言ったことを、俺自身に言い聞かせていた
俺が1番解らなくちゃいけなかったんだ
健太君の勇気は逆に、俺の背中を押してくれたような気がした
ありがとうは、俺の台詞だよ
そんなことを考えながら歩いていた
ふと、顔を見上げると見覚えのある場所に来ていた
「何でこんなとこに来てんのかな?」
そこは思い出のある学校
俺たちの母校であり、出会いの場である"高校"