恋模様2
「ほら、またっ」
「へっ?」
俺は何だか分からなかった
「敦は嘘をつくと笑うんだ。それも、苦しそうな笑い。あの時だって、お前笑ってたろ…」
あの時…
俺が爽を遠ざけようとした日
「あたしはそんな顔の敦は嫌いだ!!」
爽の顔に涙が滲む
また、俺が泣かせてしまった
俺は爽の顔に触れようと手を伸ばしたが、その手は爽の手によって遮られた
「爽?」
−ゴォォォ−
次の瞬間、目を開けられないほどの強い風に襲われた