恋模様2
「毎日、毎日やってきて、口に出していたら誰だって分かるだろうが」
爽は俺の頭を叩いた
「爽…」
俺は爽に飛び付きたいキモチでいっぱいだった。だが、次の言葉で体が再び固まった
「写真撮れよ」
「…………」
「なんか喋れよ」
爽が胸倉を掴んできた
その目にうっすらと涙を浮かべていた
「ダメ…なんだよ。カメラの世界が怖いんだ…」
弱々しい俺の声は、今にも消えてなくなりそうだった
「何言ってんだよ!!そんなの、敦らしくもねぇっ!!」
「俺らしいってなんだよ!!写真撮ってる俺か?そんなの大間違いだ」
爽が俺に対する怒りは分かるけど、俺も何だか苛立ってきた