シュガー*エッセンス(加筆修正中)
案外、大丈夫な自分に気づいた。
人間って所詮、こんなもんなんだろうなって。
友情なんてもの、存在しないんだろうなって。
やけに物分かりが良い自分がいて。
―…トラウマになんか、なっていない。
あの瞬間からもう、“人間”というものを、諦めている。
この時は既に、“人間”に絶望していた。
「…ごめんな?」
―…先生の横顔に、なんだか泣きたくなった。
あの時はどんなに涙しようと思っても、出てこなかったのに。
今は、先生の申し訳なそうな真っ直ぐな目に、涙が零れ落ちている。