シュガー*エッセンス(加筆修正中)
愛されたい
愛されたい、って、何度も何度も思っていた。
愛されたいから、少しの痛みも笑ってみせて。
違うんだよ。
お父さんがいなくなった瞬間から、気づいていたはずなのに。
憎しみって、残酷で。
自分の意志とは関係なしに、どんどんどんどん増えていく。
彼がいなくなって、壊れた歯車。
会う度、嫌いなとこが増えていった。
言葉を交わすたび、嫌なとこしか見えなくなっていた。
毎日一緒に過ごすからこそ、余計に。
“この家に、あんたがいなくなったらいいのに。”
…この言葉を聞いた瞬間、思わず家から飛び出していたんだ。