シュガー*エッセンス(加筆修正中)
そして、その後
ーー私はあの日、人生で初めて、きちんとした告白をしました。
「俺も愛奈のこと、好きだよ。」
先生は驚いたわけでもなく、困った顔をするわけでもなく、笑顔でこう言ってくれました。
…でも、
「だけど、ごめんな。」
だめでした。
告白の答えは、ノーだったんです。
「ついさっきいったばかりだけど、俺は愛奈のことが好きだよ。
本当はダメなんだけど、生徒の枠を超えて、女性として愛奈が好きだよ。
だけど、ダメなんだ。
俺は、教師だから。
教師だからダメだというよりは…、俺は自分の生徒が大好きだから。
俺はいつだって、大事な生徒の前で胸を張って、教壇を登れるようでありたい。
大切な生徒たちを裏切るようなことはしたくないんだ。」
ーー先生、
私、先生がそんな真面目な先生だったから、好きになってしまったんだと思います。
「…だから、20歳まで待ってて。」
『…!』
「20歳になってもまだ俺のことを好きでいてくれたら、今度こそ愛奈を幸せにしたい。」
…あれから、4年が経ち、私は20歳になりました。
先生、
今、会いにいきます。
**・_・'"*・;* ☆
ガタンゴトン、ガタンゴトン、と。
私は電車に揺られながら、スマートフォンをいじっていた。