シュガー*エッセンス(加筆修正中)
その声に無条件に惹きつけられるように、声の持ち主を探すあたし。
教卓の前でキョロキョロしていたら、…1人の男の子とパチッと目があった。
「…可愛い顔してるからさ。もっと“スイーツ”とか、女の子らしいこと言うのかと思った。」
そう彼が言った瞬間、それを筆頭にザワザワと笑いが零れて。
一瞬で、空気を変えてしまうような人。
そんな彼は、自分もクラスと一緒になって笑ったあと、もう一度あたしだけを見て。
あたしだけに、ニコッて微笑む。
『……っ』
胸がギュッとつかまれたような気分だった。
爽やかな笑顔に、曇りない真っ直ぐな目。
思わず目を逸らしたくなったけど、…こんなのあたしらしくないから、あたしも可愛く微笑み返す。