シュガー*エッセンス(加筆修正中)



同時に目に映るのは、英語担当のあの人。


きっちりしてるんだけど、ワイシャツの入れ具合がだらしなくて。

不器用さが丸わかりな、綺麗に整えられてるはずなんだけど、そうは見えない無造作な黒い髪。



やることなんかないくせに、無駄に、授業2分前には必ず教室に来ているあの人。



―…尾崎悠太、センセー。



「よし、授業始めるぞ。」



チャイムの音を聞いて、教卓の前の椅子に座っていた腰を、のそのそと立ち上がらせて。


尾崎センセーは、教卓から教室の風景を見渡す。


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