白狐の書
──更に0分後、俺の部屋の中には、息を荒げる俺と、キョトンとした顔の白狐がいた。
とんでもなく酷いことを言いまくったというのに、全く気にしていないというか、むしろ言われていた意味を理解していないというか。
あまりにも一方通行すぎる自分の行動に、俺自身が呆れてきてしまう。
真っ白な狐は、真っ黒な悪魔よりも質が悪いらしい。
というか、相手にしていたら、いくら時間が止まっているとはいえ、時間がもったいない。