白狐の書
「……はぁ……もう、俺が悪かったよ。狐に何言っても駄目だよな。悪ぃ」
「分かればいいんだ」
……チクショー、狐め。
言いたいことは喉の奥で引っ込め、俺はベッドに腰を下ろした。
座っていれば、少しは気持ちも落ち着くだろう。多分。
「ていうか、お前はマジでなんなんだよ?」
「またお前はっ!私を『お前』と呼ぶなと何回言えばっ」
「あー、はいはい。白狐様はマジでなんなんですかー」
……めんどくせぇ。いや、マジでめんどくせぇ。