あなたたちは私の宝物
始まり
私の名前は
《アキ》
彼の名前は
《マサ》
3月に高校を卒業した私はまだ就職先も
見つからず毎日ただボーっと
過ごしているだけだった
マサは私より6歳年上
父親の跡を継いで大工の仕事をしていた
私が高校2年生の冬から付き合い始めていた
就職先が見つからず私はイライラするだけ
『子供でも作って結婚しちゃおうか』
そんな冗談を言ってた
『出来てもいいのか?』
『いいよ』
簡単にそんな事言っちゃいけないんだなんて
少しも思わなかった
それで結婚出来るなら何よりだって思ってた
マサとは結婚するってずっと思っていたから
マサも同じ気持ちでいてくれてるって
ずっと思っていたから
だから、今子供が出来て困る事は何もないと
勝手に思い込んでいた
高校も卒業したんだし
縛られる物なんて今の私には何もない
マサと一緒に居れるならそれだけで良かった
その時マサはどう思っていたんだろうか
今ならちゃんとマサの気持ちも考えられるけどあの頃は考えられなくて自分の気持ちだけを
優先して考えていた
18歳の私にはまだ世間が
ちゃんと見えてなかった
愛する人を手放したくないと思っていただけ
愛されている自信が
私をそうさせていた
《アキ》
彼の名前は
《マサ》
3月に高校を卒業した私はまだ就職先も
見つからず毎日ただボーっと
過ごしているだけだった
マサは私より6歳年上
父親の跡を継いで大工の仕事をしていた
私が高校2年生の冬から付き合い始めていた
就職先が見つからず私はイライラするだけ
『子供でも作って結婚しちゃおうか』
そんな冗談を言ってた
『出来てもいいのか?』
『いいよ』
簡単にそんな事言っちゃいけないんだなんて
少しも思わなかった
それで結婚出来るなら何よりだって思ってた
マサとは結婚するってずっと思っていたから
マサも同じ気持ちでいてくれてるって
ずっと思っていたから
だから、今子供が出来て困る事は何もないと
勝手に思い込んでいた
高校も卒業したんだし
縛られる物なんて今の私には何もない
マサと一緒に居れるならそれだけで良かった
その時マサはどう思っていたんだろうか
今ならちゃんとマサの気持ちも考えられるけどあの頃は考えられなくて自分の気持ちだけを
優先して考えていた
18歳の私にはまだ世間が
ちゃんと見えてなかった
愛する人を手放したくないと思っていただけ
愛されている自信が
私をそうさせていた