僕、彼氏ができました
風が僕の横を走る
ザーっと自転車の車輪が回る音
「ねぇ」
真斗にしがみつきながらさっき気になったことを聞いてみる
「なに?」
「家にどうやって入ったの?」
「え?奈々のねぇちゃんが入れてくれたよ
なんかバイト行くから奈々よろしくって」
…、
は?
「南なにしてんだょ」
僕倒れてんのほっとくのかよ
あれ、
小さなポケットに手をつっこんでも
携帯が無かった
携帯、家に忘れた。まっ
いいか
風の音が心地よく聞こえた