世界一長い10メートル
18歳とは、子供だけど


回りが思ってるより大人で。



22歳とは、大人だけど


自分が思ってるより子供なんだ。








菜々子は

俺が言い出したら聞かないことくらい分かってた。





2人涙を噛み殺し


菜々子の両親の元へ向かった








俺は情けなくも泣きながら

謝った。



「僕には菜々子さんを幸せにしてあげるだけの力がありませんでした。」






母親は泣いていた。




1年半。短いと言えば短いし

長いと言えば長い
月日の中で



確かに築き上げられた絆や愛が

あまりにも呆気なく

吹き消される気がした。




俺を責める人は
誰ひとりいなかった。

殴られたっていいはずなのに。

ひとり娘を三泊も旅行に連れていったり。

外国に連れていったり。


夜中に連れ出したり。



1年半も



恨まれたっていいはずなのに。





応援してくれた





『和幸君が、本当に大切なものが見つけられますように』

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