小さな彼女とクールな彼氏
二度も同じところを打たれて

さすがに三度目はキツいと思ったのか

綾紗はあたしたちのことに

触れなくなった。

「うしっ。お土産買ったどー!!」

「美姫顔キモいし、顔ヤバイよ~」

「うるさいっ!!お前もやりなさい。」

「お土産購入したどー!!」

「お前の顔の方がヤバいわ…。」

「あはは」と2人で笑いながら

適当に歩いていく。

数分歩いたときにある人物に目が止まった。

「ねぇちょっ!!綾紗っ!!」

「何?何でそんなに慌ててるの…?」

少し呆れた表情を浮かべながら

あたしのことを見ている綾紗。

だって目の前には…。

「あの、あれ!!本人だよっ!!」

必死に指を差して綾紗の視線を

あっちの方へ向けさせる。

「そんなこと言って叩いたら

許さないか…………おぉ!?本物だ!!」

綾紗も驚きの表情を隠せない様子だ。

でも、これはみんな驚くだろう。

だって目の前には芸人の浜口さんが…!!

「すっげーよ綾紗!!●●だどー!!

って言ったら本物でてきた!!」

「すっげー!!えっすごくね!?」

写真を撮りたかったけど

あたしたちより早く浜口さんを

見つけた人たちがカメラ撮影を

禁止されていたから写真は撮れなかった。

それに収録中だったから余計にダメだったのかもしれない。

あたしたちは浜口さんの姿を

しっかり目に焼き付けて

その場を後にした。
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