小さな彼女とクールな彼氏
「ほら、あんたたちも早くバスに乗っちゃいなさい。」

先生がバスの中から顔を出し、あたしたちに言う。

「はぁい」と返事をしてあたしたちはバスに乗り込んだ。

「じゃっまた後でっ」

果奈は陽梨たちに手を振って自分の席に戻っていく。

いや…手振ったって、陽梨たちと

あまり遠い訳じゃないんだけどなぁ~…。

「ねぇ果奈。手振ったってうちら席変わらないけど?」

あたしが思ったことを陽梨が言葉にする。

「うわ~。果奈だっせー。」

陽梨の隣で綾紗が果奈を笑う。

「い、いーの!!あいさつよ!!あ・い・さ・つ!!」

顔を真っ赤にしながら果奈が席に戻っていった。

「果奈ウケるね~。」

みんなで笑いながらあたしと菜月は

自分の席に戻った。
< 152 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop