小さな彼女とクールな彼氏
さっきから大輔の視線が痛いけど

今はそれどころじゃない。

「やば。美姫の笑いが止まらないので

うちらはここで~」

「練習がんばぁ~。ほら美姫行くよ」

「ま、待ってよぉ」

ガタン

「キャハハハ!

めっちゃくちゃウケたんだけど~」

「美姫怖かったし」

「だからぁ~。頭ヤバくなってたし。

大丈夫?」

「無理無理。ツボった」

「大輔めっちゃ見てたけど…」

「知ってる知ってる。でも

我慢できなかったし、しょうがないっ!」

「夜、メールで言われるんじゃない?」

「言われたら言われたで、あたしドンマイ」

「盛り上がってるとこ悪いんだけど

もう下校時刻だから、今日の練習は

ここまでで、続きはまた明日」

男子がCDを片付けながらあたしたちに言う。
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