小さな彼女とクールな彼氏
「そういや、美姫?」

果奈が四つん這いになっていた体を起こし、

床に座り込んだ。

「何?」

「大輔は?」

「あ、うちもそれ思ってた!」

果奈も陽梨も気づいてたんだ。

「あたしも知らない…」

「先生ー」

「何ですか?」

後輩と先生の会話が聞こえた。

「時羽くんが風邪引いたみたいなんで、

早退しました」

「あぁ、分かった。わざわざありがとう」

早退…。

「ありゃー…早退かぁ」

「みたいだね」

「美姫、帰ったらメール送ってみたら?」

「うん。そうするよ」
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