私の依頼主さん。
『…その反応はなんだ』


小さな声で、宗田さんは呟いた。


「す、みません」


依頼主達にわからないくらいの声ですぐ謝ったが、思い切り足を踏まれてしまった。

ガタイが良いだけある。

足の感覚がなくなるまで踏み潰された。


『ではごゆっくりご覧いただきましょう』


私の足を踏み潰し終えた野太い声が、私達に向けられる。


『いらっしゃいませ。
ようこそお越しくださいました。
どうぞよろしくお願いいたします』


女の子達がそれぞれ依頼主が自分の目の前に来たときに丁寧に話す。

でも、私は何も言わなかった。
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