私の依頼主さん。
「シャイだね」

「…すみません」


ポンポン頭を触られ、私は俯いた。


「でも、少しでも命令聞くところが偉いね。
やっぱり養成所なだけあるな(笑)」

「…はい」


私は苦笑しながら返事をした。


ふと、養成所にきた目的を思い出す。

……お母さん。


この人が私に着けた金額は、1000万円。

その半分を私は貰えるから、最低限の生活費を除けば、借金返済の為に使える金額は490万円程度。


正直、これでは全然払えない。


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