ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語
■第1話 少年物語
・初体験
彼女は源氏名を「しのぶ」と名乗った。
白いベビードール姿で
天使の様にやさしく微笑む彼女に手を引かれて
純は個室の中に入ると物珍しそうに
狭い部屋を見回した。
部屋の扉を閉めながら
しのぶは意味有り気な口調で
純に尋ねた。
「――初めて?」
大人の女性が見せる同年代の
女の子とは違う色香に純は一瞬どきりとする。
「え、あ、いや…」
「このお店は初めてでしょう?」
「う、ん、まぁ」
純は動揺を隠し切れない口調で
彼女の言葉をかわしたが、
彼女には見透かされている様な気がして
ちょっと居心地が悪かった。
「ちょっと待っててね。
お風呂にお湯入れて来るから」
そう言ってしのぶはくるりと踵を返し
隣の広い浴室に向かって姿を消した。
純はちょっと後悔した。
自分がしている事には
意味が有るのだろうかと。
白いベビードール姿で
天使の様にやさしく微笑む彼女に手を引かれて
純は個室の中に入ると物珍しそうに
狭い部屋を見回した。
部屋の扉を閉めながら
しのぶは意味有り気な口調で
純に尋ねた。
「――初めて?」
大人の女性が見せる同年代の
女の子とは違う色香に純は一瞬どきりとする。
「え、あ、いや…」
「このお店は初めてでしょう?」
「う、ん、まぁ」
純は動揺を隠し切れない口調で
彼女の言葉をかわしたが、
彼女には見透かされている様な気がして
ちょっと居心地が悪かった。
「ちょっと待っててね。
お風呂にお湯入れて来るから」
そう言ってしのぶはくるりと踵を返し
隣の広い浴室に向かって姿を消した。
純はちょっと後悔した。
自分がしている事には
意味が有るのだろうかと。
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