ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語

「学校には、風邪をひいたと連絡しておいてやったからな。まぁ、ゆっくり反省する事だ」

純は最低の気分だった。

未成年の癖に深酒をして泥酔状態で帰宅した息子を介抱して、御丁寧に学校への良い訳までしてくれた上に理由も聞かず一人にしておいてくれた事……これでは当分頭が上がらない。純は顔を枕に突っ込み右手を上げてひらひらさせて、返事の代わりにした。

それを見た父親の表情は、悪戯ざかりの子供の様にも思えた。

「純……」

心配そうな父親の呟くような声……

「なに？」

そう言いながら枕から顔を上げて父親に視線を移した瞬間…


「わっ！」