ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語
そこまで言った処で、裸の純がしのぶを背後から優しく抱きしめた。

「しのぶ……」

しのぶの耳元で息遣いと共に純の呟く様な声が聞こえた。

「ダメよ、純……いけない…」

「しのぶ……僕じゃダメなの?僕じゃしのぶの心を埋めてあげられないの?」

「純……」

「僕は、本気だよ。沢山考えたんだ。そして自分の気持ちは本気だって事に気がついたんだ」

しのぶは純の言葉に何も答える事は無かった。

「しのぶ……しのぶも脱いで…

「純……だめよ…」

「しのぶはセックスはちゃんと恋愛してからする物だって…僕はしのぶと十分に恋愛出来たと思う…だから…」

そこまで言った処でしのぶは純の唇を自分の唇で優しくふさぐ。そして清楚な白のブラウスとスカートを脱いで下着だけの姿になると、純の手を取って、ベッドルームに招き入れる。
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