ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語
外から見えない席に二人で座り、
ホットコーヒーを注文する。
ウェイトレスが立ち去ってから
しのぶは、バッグの中から煙草を取り出し
艶やかな唇に咥えると慣れた手つきで
火をつける。
純は女性が煙草を吸う事に、
やや抵抗が有ったが吐き出された
メンソールの香りは、
しのぶに良く似合っている様に
…思えた。
「でも、男の子だものね。
初体験は女よりは重要度が高く無いのかしら?
それとも経験する事が
重要なのかしら?」
「ま、まわりの連中の話を聞いてると、
なんだか自分が遅れている様な
気がして…」
その言葉にしのぶは意味深な笑顔で
優しくこう言った。
「純の年頃の男の子の性的な話の真実は半分位。
後は勝手に自分の頭の中で作り上げた
虚栄よ…気にする事は無いわ」
純はしのぶの言葉に少し
救われた様な気持ちになった。
そして妙に饒舌になっている自分がいる事に
気がつく事は無かった。
自分の恥部を知られている相手だと言う
安心感からだろうか、
知らず知らずのうちに自分の事を
矢継ぎ早に話していた。
そして、しのぶが三本目の煙草を消した処で
二人は喫茶店を出て各々の帰り道についた。
ホットコーヒーを注文する。
ウェイトレスが立ち去ってから
しのぶは、バッグの中から煙草を取り出し
艶やかな唇に咥えると慣れた手つきで
火をつける。
純は女性が煙草を吸う事に、
やや抵抗が有ったが吐き出された
メンソールの香りは、
しのぶに良く似合っている様に
…思えた。
「でも、男の子だものね。
初体験は女よりは重要度が高く無いのかしら?
それとも経験する事が
重要なのかしら?」
「ま、まわりの連中の話を聞いてると、
なんだか自分が遅れている様な
気がして…」
その言葉にしのぶは意味深な笑顔で
優しくこう言った。
「純の年頃の男の子の性的な話の真実は半分位。
後は勝手に自分の頭の中で作り上げた
虚栄よ…気にする事は無いわ」
純はしのぶの言葉に少し
救われた様な気持ちになった。
そして妙に饒舌になっている自分がいる事に
気がつく事は無かった。
自分の恥部を知られている相手だと言う
安心感からだろうか、
知らず知らずのうちに自分の事を
矢継ぎ早に話していた。
そして、しのぶが三本目の煙草を消した処で
二人は喫茶店を出て各々の帰り道についた。