ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語
駅を出て路地を入り住宅街と商店街の境目あたりにその店は有る。


-Wing on the Load-


地上の翼と言う名のバイクショップは仙人みたいなおやじと、若い店員一人が
経営している、特に外車を扱ってる中古専門のバイクショップだった。

「こんちわっ!」

特に純の一番の友人であるこの、保(たもつ)が入り浸っている店だった。

「おう、保か…あそこに有るぞ、見てみろ…」

髭面で両切りたばこを咥え、白のつなぎを着た店主が右手の親指で店の奥を指さして見せた。それを見た保は、嬉々とした表情で店の奥に向かって姿を消した。

「こんにちは…」

純は、ちょっととっつきにくそうな店主に小さな声であいさつすると、保の後に続く。
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