ヰタ・セクスアリス(vita sexualis)物語
純は自宅の玄関を開けて
「ただいま」と言うと
「おう。遅かったな」
玄関の近くに有る父親の
書斎兼仕事場から声が聞こえた。
純の家は彼と父親の二人暮らし。
母親は純が小さい頃に病気で亡くなって
それ以来、男二人の生活だった。
純は仕事部屋の扉をノックもせず無造作に開き
顔だけ突っ込んで帰って来た事を伝えると
二階の自分部屋に向かった。
部屋の机の上に学生鞄を放り投げ、
詰襟の制服から普段気に着替えて、
ベッドの上に寝転がる。
その時初めて自分のにおいに気がついた。
さっきしのぶが吸っていた煙草の香り。
純にとって初めての女性
…厳密に言えばそうではないのだが、
少なくとも裸の女性を直視したと言う意味で
しのぶは初めての女性だった。
…初めての香りはメンソール
「ただいま」と言うと
「おう。遅かったな」
玄関の近くに有る父親の
書斎兼仕事場から声が聞こえた。
純の家は彼と父親の二人暮らし。
母親は純が小さい頃に病気で亡くなって
それ以来、男二人の生活だった。
純は仕事部屋の扉をノックもせず無造作に開き
顔だけ突っ込んで帰って来た事を伝えると
二階の自分部屋に向かった。
部屋の机の上に学生鞄を放り投げ、
詰襟の制服から普段気に着替えて、
ベッドの上に寝転がる。
その時初めて自分のにおいに気がついた。
さっきしのぶが吸っていた煙草の香り。
純にとって初めての女性
…厳密に言えばそうではないのだが、
少なくとも裸の女性を直視したと言う意味で
しのぶは初めての女性だった。
…初めての香りはメンソール