空しか、見えない
「私は銀座にあるショールームで、お客さんを案内したり、お茶を出したり、仕事は前の通りです。でも、そんなことで役に立つのは若いうちだけだもん。私ね、夏の終わりから、専門学校に通い始めたところなんだ」

「何の?」

 フーちゃんが、千夏にビールをつぎ足す。
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