空しか、見えない
第7話
「何から話せばいいのかな。俺、こういうの慣れていないよ」
のぞむは、舟盛りをのせたテーブルに向かって身を起こす。ばつが悪そうに、ひじをついた。
「ニューヨークでは、喰いもん屋で働いてる。皿洗いからはじめて、去年からフロア任されるようになった。そう大きくもないラーメン屋なんだ。といっても、向こうではちょっとしたラーメンブームで、まあ、そう脂ぎったわけでもない照明の暗いような店で、ウォール街のビジネスマンたちが前菜をつまみながら、そこでひそひそ打ち合わせをしたりしてる」
のぞむは、舟盛りをのせたテーブルに向かって身を起こす。ばつが悪そうに、ひじをついた。
「ニューヨークでは、喰いもん屋で働いてる。皿洗いからはじめて、去年からフロア任されるようになった。そう大きくもないラーメン屋なんだ。といっても、向こうではちょっとしたラーメンブームで、まあ、そう脂ぎったわけでもない照明の暗いような店で、ウォール街のビジネスマンたちが前菜をつまみながら、そこでひそひそ打ち合わせをしたりしてる」