空しか、見えない
わかっている。のぞむとはもうとっくに終わっているのだから、おめでとうと言えなくて、どうする。自分は彼女なんかではなくて、懐かしい同級生でしかない。けれど、ここに揃ったみんなの記憶の中では、たぶんいまだって矢印で結び合えば、のぞむと佐千子が点線でつながり合うはずだった。
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