空しか、見えない
「千夏、純一と一緒なの?」

「当たり! さっきまで、ふたりで泳いでいたのよ。今日は純一の通うジムにゲストで入れてもらったんだ。来週は、環んところのゲストになろうと思って」

「そう、ゲストをハシゴか」

 佐千子が思わずそう呟くと、千夏は少しふて腐れたようにこう言った。

「私はサセの連絡、待ってたんだよ。どうせジムに入るなら、同じとこがいいかなって思ってたんだから。それまでみんなにつないでもらってるの。しかし、久しぶりに泳ぐと気持ちいいねー。一気に痩せそうだわ」
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