空しか、見えない
「ねえ、ふたりは今どこにいるの? これからどこかで飲んだりする?」

 佐千子が訊ねると、ふたりは今3つ隣の駅の近くにいるのがわかった。これから少しだけ軽く食事もして解散する予定だという。

「私も、合流していいかな」

「もちろん、いいよね?」

 千夏の問いかけに、純一も電話口に出た。

「待ってるよ、サセ」

 千夏と何度か待ち合わせた覚えのある店で落ち合うと決めた。
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