空しか、見えない
「ねえ、どう?」

「やばい感じ」

 佐千子が答えると、千夏は片目を瞑り、耳元に囁く。

「でしょう? ここのインストラクターって、みんな顔や体で選んでるんじゃない? かなりやばい感じだよね」

 それは、勘違いです、と答えようとするが、まだ佐千子は呼吸が整わない。
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