空しか、見えない
だけど、ごじべえで隣り合ったとき、佐千子は確かにときめいたのだった。ずっと待っていたのは、彼本人ではなくそのときめきだったようにも思った。
やっぱり、のぞむに会いたい。
水を掻くごとに、プールの底の青い色が視界を流れていく。その先にのぞむがいるような気がして仕方がなかった。
やっぱり、のぞむに会いたい。
水を掻くごとに、プールの底の青い色が視界を流れていく。その先にのぞむがいるような気がして仕方がなかった。