空しか、見えない
「女子のみんな、って、そのひとくくり、何よ」

 椅子の背もたれによりかかり、千夏は首を振り、呟く。

「私たち、もう25よ」

 千夏は、苦笑混じりにさらに続ける。

「女子だけじゃなくて、男子たちだって、もうみんな25じゃないの。一体、この年になるまで、あんたたち何してたのよ。純一、彼女に理解してもらうだけのことが、そんなに難しかったの? 理解してもらおうと少しは努力したのかしら。ちゃんと分かり合おうとした?」
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