空しか、見えない
ごじべえに、予定通り到着。
ごじべえのおじさんが、玄関のところで水まきをして待っていてくれた。
「おう、いらっしゃい」
「あれ、その犬?」
ごじべえのおじさんの手につながれていた先に、しょぼくれた姿で犬がうずくまっている。水を浴びさせてもらって、舌を出している。
「ゴスケ、お前生きてたのか? そうだよね、おじさん」
「その通り、よく覚えていてくれたな」
おじさんの声に、車から降りた環が、全身ずぶ濡れのゴスケに抱きつく。
「去年の暮れは、少し入院してたんだけどさ、夏にはまたこの通り、看板犬でね」
おじさんが目を細めて言う。
「お前が、ゴスケくん?」
まゆみさんも、頭を撫でる。
「チーズ、あるわよ」
マリカが目を見てそう言うと、ゴスケはわん! と一声吠える。
おじさんの放水した水飛沫の後には、小さな虹がかかった。
ごじべえのおじさんが、玄関のところで水まきをして待っていてくれた。
「おう、いらっしゃい」
「あれ、その犬?」
ごじべえのおじさんの手につながれていた先に、しょぼくれた姿で犬がうずくまっている。水を浴びさせてもらって、舌を出している。
「ゴスケ、お前生きてたのか? そうだよね、おじさん」
「その通り、よく覚えていてくれたな」
おじさんの声に、車から降りた環が、全身ずぶ濡れのゴスケに抱きつく。
「去年の暮れは、少し入院してたんだけどさ、夏にはまたこの通り、看板犬でね」
おじさんが目を細めて言う。
「お前が、ゴスケくん?」
まゆみさんも、頭を撫でる。
「チーズ、あるわよ」
マリカが目を見てそう言うと、ゴスケはわん! と一声吠える。
おじさんの放水した水飛沫の後には、小さな虹がかかった。