愛してるが言えなくて

鍵を開け、エレベーターに乗って8階のボタンを押す。


圭輔にくっつきながら、


上目使いで圭輔を見つめる。



圭輔は私の気持ちに気付いたのか、


エレベーターの中で激しいキスをしてきた。



8階について、エレベーターの扉が開くまでの


長いとろけるようなキス。



体の底から圭輔を求めていた。


『…圭輔』



名前を呼んだ瞬間、エレベーターの扉が開く。


圭輔が私の手を引っ張って部屋の鍵を開けて



そのまま寝室へと向かった。



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